マゴットセラピーとは

MENU

マゴットセラピー

マゴットセラピーは治りにくい糖尿病性潰瘍や壊疽、辱そう(床ずれ)などの治療に、無菌のハエの幼虫(ウジ)を用いて治癒を促進する治療法です。

 

マゴットセラピーには主に3つの効果が期待できます。

 

マゴットセラピーの効果

・壊死組織を洗浄する
・殺菌作用を持つ
・創傷の治癒を促す

 

古くからハエの幼虫(ウジ)は傷の治療に使われてきました。

 

また、近代においては戦争で負傷した兵士の傷の治癒には、ウジが湧いた方が癒りが早いことが経験的に知られています。

 

マゴットセラピーは抗生物質の医療技術が進歩するまで、積極的に使用されてきましたが、抗生物質の発展により、

 

逆に抗生物質に抵抗する感染性潰瘍(バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌など)が出現したため、

 

マゴットセラピーは再度注目を集めるようになったのです。

 

 

マゴットセラピーの特徴

 マゴットセラピーに使用されるウジは無菌状態で繁殖されたもので、主にヒロズキンバエ(クロバエ科)が使用されます。
潰瘍部に置かれたウジは潰瘍によって壊死した組織のみを溶かして食べ、健康な組織は破壊しないという特徴をもっています。

 

壊死組織のみが患部から除去されて、並行してウジが分泌する抗菌物質によって殺菌作用も発揮されるのです。

 

この抗菌物質は薬剤耐性菌も殺菌されることが証明されています。

 

実際の治療方法としては、生理的食塩水で患部を洗浄し、ガーゼにマゴット(ウジ)を添付し患部に貼り付けます。

 

1週間で2回交換し、3週間から4週間の期間この工程を繰り返します。

 

壊死組織が患部に残っている限り、ウジがガーゼから逃げることはありません。

 

このマゴットセラピーは糖尿病性壊疽に多くの症例が報告されていて、たいへん良い効果をもたらしています。

 

 

マゴットセラピーのメリットとデメリット

 

メリット

・副作用が少なく、他の治療と併せて行うことができる。
・麻酔なしで行え、禁忌症もなし
・抗生物質・外科治療に比べ治療費が安価である

 

デメリット

・ウジによる違和感を感じることがある
・マゴットセラピーが効果を発揮しない場合がある
・菌交代現象により、他の感染が出現することがある
・ハエが寄生する場合がある

 

マゴットセラピーは欧米で普及しており、糖尿病性潰瘍の治療に長い歴史があります。もちろん治療に使われるウジは医療用として米国で認可されています。

 

日本においては医療保険制度の適応外ですので、日本医科大学と一部の大学でしか治療を受けることができません。

 

まだまだ一般的な治療とはいいがたいのですが、医療用のウジを生産する会社もあり、これからとても期待される治療方法です。